AIツール比較・選び方

Microsoft Copilotの使い方|中小企業向け活用術【2026年版】

Microsoft Copilotの使い方|中小企業向け活用術【2026年版】

Microsoft 365を使っているなら、Copilotは最も導入しやすいAIです。

ChatGPTやClaudeのように新しいツールを覚える必要はありません。いつも使っているExcel、Word、PowerPoint、TeamsにAIが組み込まれる——それがMicrosoft Copilotです。この記事では、中小企業がCopilotを業務で活用するための具体的な使い方を、アプリごとに解説します。


Microsoft Copilotとは?3分でわかる概要

一言でいうと「Word・Excel・PowerPointに内蔵されたAIアシスタント」です。Copilotは、いつものOfficeアプリ内で動くため、新しいツールの学習コストがほぼゼロ。特にIT知識に自信がない方でも、自然言語(普通の日本語)で指示するだけで使い始められます。

ChatGPTとの違い

比較項目ChatGPTMicrosoft Copilot
使う場所ブラウザ or アプリWord・Excel・PowerPoint・Teamsの中
データ連携ファイルを手動アップロード社内のMicrosoft 365データに自動アクセス
得意なこと汎用的な文章生成・質問回答Microsoft 365のデータを活用した業務支援
セキュリティ設定による企業のMicrosoft 365セキュリティ基盤に準拠
料金無料〜月3,000円Microsoft 365 + Copilot追加(月4,500円/人〜)

Copilotが向いている会社

  • Microsoft 365(Word・Excel・PowerPoint・Outlook)を日常的に使っている
  • 社内文書やデータがMicrosoft環境に蓄積されている
  • ITに詳しくない社員が多い(いつものアプリ内で使えるため学習コスト低)

逆に、Google Workspace中心の会社にはGeminiのほうが合います。ツール選びに迷ったらAIツールの選び方・比較完全ガイドをご覧ください。


Excelでの活用法|関数・グラフ・分析を自動化

Excelの「何の関数を使えばいいかわからない」問題が、Copilotで解消します。日本語で指示するだけで、集計・グラフ作成・傾向分析まで自動化できます。

操作ステップ(共通)

  1. Excelでファイルを開く(Microsoft 365のExcel)
  2. 右上の「Copilot」ボタンをクリックしてサイドパネルを開く
  3. 日本語でプロンプトを入力して送信
  4. 提案された変更を確認し「適用」または「元に戻す」

活用例①:売上データの月別集計

この売上データを月別に集計して、合計金額の列を追加してください

→ SUMIFやピボットテーブルの知識がなくても、自然言語で指示するだけで集計が完了します。

活用例②:グラフの自動作成

過去12ヶ月の売上推移を折れ線グラフで表示してください。前年比も追加して。

→ グラフの種類選択、データ範囲の指定、ラベル設定まで自動。グラフ作成の時間が約80%削減できます。

活用例③:データの傾向分析

このデータから、売上が減少している商品カテゴリを特定して、考えられる原因を3つ挙げてください

→ 数字の羅列から「何が起きているか」をAIが読み解いてくれます。経営判断の速度が格段に上がります。

Excelでの注意点

  • Copilotは「新しいデータを入力する」ことはできません(分析・整形が中心)
  • 元データの形式が整っているほど精度が上がります(ヘッダー行必須・空白セルを減らす)
  • 複雑な計算は一度に指示せず、ステップを分けるのがコツ

Wordでの活用法|文書の下書きと要約

「白紙の画面から書き始める苦痛」がなくなります。報告書・提案書・議事録など、ビジネス文書の種類に合わせたプロンプトを使うことで、下書きを数分で作成できます。

活用例①:報告書の下書き

先月の営業活動報告書を作成してください。以下の情報をもとに、A4で2枚程度にまとめてください。
・新規アポイント:15件
・商談件数:8件
・成約:3件
・課題:フォローアップの遅れ

活用例②:提案書の構成生成

中小企業向けのAI導入支援サービスの提案書を作成してください。
対象:製造業、従業員30名、AI活用は未経験
構成:現状課題→提案内容→導入効果→費用→スケジュール

→ 提案書の構成を自動生成し、あとは具体的な数値・事例を肉付けするだけ。作成時間を1/3に削減できます。

活用例③:長文の要約

この契約書の要点を、非法務担当者向けに箇条書き5点でまとめてください

→ 20ページの契約書も、重要ポイントだけ3分で把握できます。

活用例④:文章のトーン変更

このメール文を、もっとフォーマルなトーンに書き直してください

→ カジュアルすぎる文面を取引先向けに即座に調整。逆に「もっと柔らかく」も可能です。


PowerPointでの活用法|プレゼン資料の自動生成

「スライドのデザインに時間がかかる」問題を解決。テーマと要点を伝えるだけで、構成からレイアウトまで自動生成します。

活用例①:スライド自動生成

以下の内容で、社内プレゼン用のスライドを10枚程度作成してください。
テーマ:来期のAI導入計画
内容:
1. 現状の課題
2. 導入するツール
3. 期待効果
4. スケジュール
5. 予算

→ 構成案からスライドレイアウトまで自動生成。あとは細部を調整するだけです。

活用例②:Wordからスライド変換

このWord文書をもとに、プレゼン用スライド8枚を作成してください。
各スライドに1つのメッセージが伝わるように構成してください。

→ 報告書や提案書をそのままスライド化。文書作成→資料化の二重作業がなくなります。

PowerPointでのコツ

  • 最初から完璧を求めない。「たたき台を作って」と指示し、そこから人間が調整する
  • デザインテンプレートを先に設定してからCopilotを使うと、ブランドカラーに合ったスライドになる
  • 「各スライドに1つのメッセージ」と明示すると情報過多なスライドを防げる

Teamsでの活用法|会議要約と議事録

「会議に出なくても内容がわかる」時代に。Teams会議でCopilotをオンにするだけで、議事録・タスク抽出・欠席フォローが自動化されます。

活用例①:リアルタイム会議要約

Teams会議中にCopilotをオンにすると、リアルタイムで以下が生成されます:

  • 話し合われたトピックの一覧
  • 各トピックの要約
  • アクションアイテム(誰が何をするか)

活用例②:会議後の議事録自動作成

この会議の議事録を、決定事項・宿題・次回議題の3項目でまとめて

活用例③:タスク抽出と担当者への通知

この会議で決まったアクションアイテムを、担当者別・期限別にリスト化してください

→ 「誰が・何を・いつまでに」が一覧化され、会議後のフォローアップが格段に楽になります。

活用例④:欠席した会議のキャッチアップ

この会議で自分に関係する話題と、自分へのアクションアイテムを教えて

→ 長い録画を見直す必要なし。議事録AIの詳しい比較は議事録AIツールおすすめ5選もご覧ください。


Copilotでよくある失敗と解決策

Copilotを導入した企業からよく聞かれる「うまくいかない」パターンと解決策をまとめました。

失敗①:回答が途中で止まる・的外れになる

原因:プロンプトが曖昧すぎる、または一度に多くを求めすぎている。

解決策:「5つの箇条書きで」「A4 1枚分で」など、出力形式を具体的に指定する。複雑なタスクは「まず構成案だけ作って」→「次に各項目を詳細化して」と分割して指示する。

失敗②:Excelの分析結果が正確でない

原因:データに空白行・結合セル・表記ゆれがある。

解決策:Copilotを使う前にデータを整形する(ヘッダー行を1行目に統一、空白セルを削除)。「このデータは〇〇を表しています」と前提を説明してから分析を依頼する。

失敗③:Teams会議の要約精度が低い

原因:会議の音声品質が悪い、または複数人が同時に話している。

解決策:マイクのノイズキャンセル設定をオンにする。発言者が交代するときは少し間を置く習慣をつける。要約後に「決定事項のみ抽出して」と再指示すると精度が上がる。

失敗④:社員がCopilotを使ってくれない

原因:「何に使えばいいかわからない」「失敗が怖い」という心理的ハードル。

解決策:まず「議事録作成だけ」「日報のたたき台作成だけ」と用途を絞った体験から始める。成功体験を社内でシェアすることで自然に広がる。AI社内導入の手順とフェーズも参考にしてください。


ChatGPTとCopilotの使い分け早見表

「CopilotとChatGPTどちらを使えばいいか」迷ったときは、業務の種類で判断するのが最もシンプルです。

業務の種類おすすめツール理由
Excelのデータ分析・グラフ作成Copilot既存ファイルに直接アクセスできる
Word・PowerPointの文書作成Copilot社内テンプレート・過去文書を参照できる
Teams会議の議事録・要約Copilot会議データに直接連携できる
アイデア出し・ブレストChatGPT制約なく幅広いアイデアを生成できる
調査・情報収集ChatGPT / Perplexity最新情報を含めた回答が得やすい
コード作成・技術的な質問ChatGPT / Claudeプログラミング特化の回答精度が高い
長文コンテンツの執筆Claude文章の自然さと長文処理に強い

実務では「ChatGPTでアイデアを出す→Copilotで資料にまとめる」という組み合わせが効果的です。詳しい比較はChatGPT・Claude・Gemini 徹底比較をご覧ください。


料金プランと導入方法

プラン一覧

プラン月額(税込目安)対象含まれる機能
Copilot(無料版)0円個人Bing Chat + 基本的なAI機能
Copilot Pro約4,500円/人個人(Microsoft 365契約者)Word・Excel・PPT・OutlookでのCopilot
Copilot for Microsoft 365約5,400円/人法人全アプリ + Teams + セキュリティ管理

導入の3ステップ

  1. Microsoft 365の契約を確認 — すでに契約済みならCopilot追加だけでOK
  2. Copilotアドオンを追加 — 管理者がMicrosoft 365管理センターから追加
  3. まず1人で試す — 最初は1ライセンスだけ購入し、効果を確認してから拡大

いきなり全社導入せず、1人のユーザーで2週間試してから判断するのがおすすめです。自社に合うAIツールかどうか迷ったらAIツール選び方診断で確認できます。


まとめ

  • Microsoft Copilotは「新しいツールを覚える必要がない」AI — いつものOfficeアプリ内で動く
  • Excel: 関数不要、自然言語でデータ分析・グラフ作成。操作はサイドパネルから
  • Word: 下書き自動生成、長文要約、トーン調整。報告書・提案書・議事録に対応
  • PowerPoint: スライド構成の自動生成。Word文書からの変換も可能
  • Teams: リアルタイム会議要約・議事録作成・タスク抽出まで自動化
  • 失敗を防ぐには「プロンプトを具体的に」「データを整形してから使う」が重要
  • まずは1ライセンスで試す のが失敗しないコツ

Microsoft 365ユーザーなら追加学習ほぼゼロで業務効率化が可能です。各職種での詳しい活用法は職種別AIツール活用ガイドもあわせてご覧ください。

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FAQ

Q. Microsoft 365を使っていないとCopilotは使えませんか?

Copilot(無料版)はMicrosoft 365なしでもブラウザから使えます。ただし、Word・Excel・PowerPoint内でのAI支援機能を使うには、Microsoft 365の契約が必要です。Google Workspace中心の会社はGeminiを検討してください。

Q. セキュリティは大丈夫ですか?社内データがAIに使われませんか?

Copilot for Microsoft 365(法人版)では、入力データがAIの学習に使われることはありません。Microsoft 365の既存セキュリティポリシー(アクセス権限など)がそのまま適用されるため、権限のないデータにCopilotがアクセスすることもありません。

Q. ChatGPTとCopilot、両方使う意味はありますか?

あります。Copilotは「既存のMicrosoftデータを活用した業務」に強く、ChatGPTは「ゼロから何かを考える・調べる」に強いです。例えば、ChatGPTでアイデアを出し→Copilotで資料にまとめる、という使い分けが効果的です。

Q. Excelの関数が全くわからなくても使えますか?

はい、使えます。「この列の合計を出して」「前月比を計算して」と日本語で指示するだけです。関数名を覚える必要はありません。ただし、元データが整理されている(ヘッダー行がある、空白がない等)ほうが精度は上がります。

Q. 無料で試す方法はありますか?

Copilot Pro(個人向け)は1ヶ月の無料トライアルが利用できる場合があります。法人向け(Copilot for Microsoft 365)はMicrosoft営業担当に相談することで試用が可能です。まずは無料のCopilot(Bing版)で基本的なAI機能を体験してみるのもおすすめです。


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となりデジタル編集担当

となりデジタル編集担当

IT・EC・マーケティング領域で10年の実務経験を持ち、中小企業のAI導入支援を専門とする。AIツール選定から社内定着まで一気通貫で支援し、これまでに50社以上の中小企業のDX推進をサポート。Google公式のAI認定資格およびデジタルマーケティング認定資格を保有し、技術と集客の両面から最適なAI活用を提案する。「難しいAIを、となりの存在に」をモットーに、IT初心者にもわかりやすい情報発信を行う。

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